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2019-10-04
猫の乳腺腫瘍

こんにちは。
獣医師の高岡です。
今回は、猫ちゃんの乳腺腫瘍についてお話ししようと思います。

『猫の乳腺癌の予防には若齢時の不妊手術が有効である』という知識が普及したことから、最近ではあまり猫の乳腺癌を見かけなくなった印象があります。

ただ、若齢時に避妊手術をしていない猫にとっては、未だに頻繁に認められる腫瘍の1つであることには変わりありません。

猫の乳腺腫瘍の注意すべきところは、その『悪さ』にあります。

犬も猫も、体には腫瘤が発生することがありますが、それら全てが悪性とは限りません。
例えば、犬の場合、乳腺に腫瘍ができたとしても、悪性はその約半分ですし、悪性でも小さかったり、初期のものであれば、手術による根治が十分に狙えます。

しかし、猫の場合、乳腺に発生する腫瘤のうち、80%以上は悪性腫瘍であり、その98%が乳腺癌で占められます。
そのため、特に猫ちゃんの場合、乳腺部に腫瘤を見つけた場合は、例え小さくても、早めの診察をおすすめ致します。
ただ、猫の乳腺癌は、初期であったり、小さくても、犬よりはるかに転移を起こしやすく、未だに手術での根治が難しい腫瘤の1つとなっています。
そのため、猫の乳腺腫瘍は早期発見早期治療よりも、避妊手術による予防がもっとも大事になります。
避妊手術を1歳までにすることにより、していない猫ちゃんと比べて乳腺癌の、発生率を86%も低下させることができるからです。

しかし、残念な事に、1歳以降の避妊手術では、乳腺癌の予防効果はあまり期待できなくなってしまうため、急かしたくは無いのですが、猫ちゃんを飼われた方は、出来るだけ1歳までの避妊手術をご検討下さい。

また、タイミングや、その他の事情等から1歳までに避妊手術が出来なかった場合もあると思います。そんな方で、もし、乳腺部に腫瘤が発生してしまった方も諦めずに、まずはご来院下さい。
それぞれの患者さんに合った治療法を一緒に考え、提示させて頂きます。

さくら夙川動物病院

高岡 武士

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