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2018-11-15
当院の抗がん剤療法について①

こんにちは。
獣医師の高岡です。
今回は前回の続きで『抗がん剤治療』について少しお話ししようと思います。

専門的な内容は出来るだけ省いてお話ししますので、少しでも理解するためのお助けになればと思います。

抗がん剤とはどういうお薬なのか。
『がんの増殖を抑える事を目的とした薬剤』といった様な説明を目にする事が多いと思いますが、実際にはどのようなものなのかはイメージがつきにくいかも知れません。

動物の世界でも色々な種類のお薬が、がんの治療に対しては使われており、全てを一まとめで説明する事は出来ません。ですので、ここでは皆様が一般的に想像しているタイプの『抗がん剤』について触れようと思います。

抗がん剤は、敢えて言うなら『毒』です。
ただ、この『毒』は基本的には正常な細胞よりもがん細胞によりダメージを与える毒であり、正常な細胞は、がん細胞よりもこの毒からの回復が早いことになっています。

この特徴を利用して、正常な細胞が許容できる範囲の量の毒で、がん細胞にダメージを与えるのです。

抗がん剤の使用方法に関しましては、世界中の多くの先生方が日々研究されており、まだまだ研究の課題はありますが、どの抗がん剤をどれくらいの量で使用したら良いのか、ある程度のガイドラインは存在します。

しかし、人にお酒が強い人もいれば弱い人もいるように、動物達にも、この毒に強い子もいれば、弱い子もいます。

同じ量の抗がん剤を投与したのに、全く副作用を出さない動物もいれば、激しい副作用を出す動物もいます。

あるタイプの抗がん剤では副作用を起こさなくても、他のタイプの抗がん剤では副作用を起こす事もあります。

ガイドラインを遵守する事は大事です。
しかし、犬も猫も我々人間と同じ生き物ですから、全てがガイドライン通りにいかない事も事実です。

同じ病気でも患者さんが違えば、年齢、体調、性格、持病、ご家族の意向などによって、使用する抗がん剤やその量を調整する必要があります。

当院では、病気ではなく、まず患者さんを診て、それぞれの患者さんに合った治療を模索し、副作用は出さない、辛くない抗がん剤療法を目標としております。

次回は、もう少し具体的に、抗がん剤をどのような場面で使用するのか、どのような使い方があるのかについて触れたいと思います。

さくら夙川動物病院

高岡 武士

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