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2017-12-11
【ブログはじめました】腫瘍のお話し:良性と悪性は何がちがうの?

こんにちは。
獣医師の高岡です。
今年の3月に開院してから、おかげさまで半年以上が経過しました。
今更感はありますが、人生初のブログに挑戦することにしました。
筆不精な私ではありますが、動物の病気のことや、それ以外のことも、
できる限り定期的に、わかりやすく、お伝えできればと思っております。
お時間があった時にでも、読んで頂ければ嬉しいです。

最初のお話ですが、最近のドラマなどでもよく耳にする、腫瘍の『良性』と『悪性』、について簡単にお話ししたいと思います。

人間の世界でも高齢化が進み、今や2人に1人は癌(悪性の腫瘍のことを『癌』や『肉腫』と呼びます)になる時代と言われていますが、動物の世界でも高齢化が進み、癌という病気も決して珍しい病気では無くなってきました。
特に動物は人よりも年をとるのが早いぶん、癌の進行も人よりも早い印象を受けることと思います。

日進月歩の獣医療の世界ですが、残念ながら治せない病気は多く、治せない腫瘍もまだまだ多く存在します。
その腫瘍の中で、『治せる』か『治せない』か、の判断材料の1つが『良性』か『悪性』か、の違いです。
もちろん、『悪性』でも治せる腫瘍は存在しますが、『良性』の方が、治せる可能性は高いですし、『良性』であれば、ほっておいても生命を脅かす心配がないものも多く存在します。

厳密に言えば『良性』か『悪性』か、は腫瘍の組織を採取する検査を経て診断されるのですが、特徴から、ある程度予想をし、ご家庭でもそのサインに気が付けるかもしれません。

『良性』と『悪性』の違いを簡単にまとめると下のようになります。

良性 悪性
転移しない 転移する(他の臓器や場所にもできる)
大きくなるのが遅い 大きくなるのが早い
手術になってもとりやすそう 手術でとりにくそう(周りに張り付く感じ)
治療後は再発しにくい 治療後も再発しやすい

体の中にある腫瘍や転移は、外側からでは気がつきにくいですし、進行して症状がでてからではないと、ご家族の方も気がつかないケースが多くあります。とくに我慢強い子ならなおさら発見が遅れてしまいがちです。
ですが、体の表面にある『しこり』なら発見できる機会もあると思います。そんな時、上の条件に当てはめて考えて頂ければ、少しは判断の材料になると思います。
例えば、1、2年以上も大きさが変わらず、触ってもよく動く『しこり』は良性の可能性が高いですし(もちろん、それでも早期の受診はおすすめします)、発見してから1ヵ月も経たないうちに、大きさが倍増し、体表に張り付いて触っても動かないような『しこり』は悪性の可能性があります。
また、女の子、特に猫ちゃんの乳房付近にできる『しこり』は悪性の可能性が極めて高いため、小さくても注意が必要であり、早期の受診をおすすめします。

体表にできる『しこり』は日常のスキンシップから発見につながる事が多いですし、発見しにくい体の中の病気はレントゲン検査やエコー検査から早期に発見できる可能性もあります。

人の世界も、動物の世界も、病気は早期発見、早期治療が大事です。
動物は我慢強いうえに、1年で4歳も5歳も年をとります。
特に高齢になった動物は、元気でも年数回の血液検査、レントゲン、エコー検査を受けることをおすすめします。

腫瘍かどうか、病気かどうかわからない時も、ご相談下さい。

病気や腫瘍の治療に迷われている方もご相談下さい。

飼い主様と動物にとって、最良の治療を提案できるようスタッフ一同努めてまいります。

さくら夙川動物病院

高岡 武士

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